Fan Fun 日光!vol.9 根津 嘉澄

根津嘉澄

日光カンツリー倶楽部と日光における当社の取組み

東武鉄道株式会社 取締役社長 根津嘉澄

日光カンツリー倶楽部は、四季折々の男体山と日光連山の風景を楽しむことができる、非常に美しいゴルフ場である。また、古き良き時代のゴルフクラブのムードを持ったクラシックな一面もあり、自然の美しさと歴史・伝統が調和した佇まいは、私を含めた多くのプレイヤーを魅了している。さらに、四季の移り変わりとともに変化する自然を取り入れたコース設計は、プレイヤーの挑戦意欲をかきたてる。

このような、日本有数の歴史を持つ名門コースで、日本プロが開催されることが楽しみでならない。

日光カンツリー倶楽部と当社の関係は、設立の時に遡る。日光カンツリー倶楽部の設立が1952年に中央財界の重鎮加藤武男氏と、栃木県知事小平重吉氏との会談に起因することは皆様ご承知のとおりであるが、この会談が行われたのが、当時、外国人向けの避暑地として賑わっていた、現在当社のグループである金谷ホテルであった。

日光は、伝統ある二社一寺をはじめ、明治以降は外国人や上流階級の社交場になるなど、国内でも類い稀な、多様な物語を持つ土地である。当社も、日光の更なる発展に寄与すべく、次の取り組みを行っている。

1つ目は、SL大樹の運行開始である。SL大樹は2017年8月に、鉄道産業文化遺産の保存と活用を目的の一つとして、東武鬼怒川線で運行を始めた。文化遺産としての一面を持つSL大樹により、日光・鬼怒川エリアの新たな魅力発信を図りたいと考えている。

2つ目は、「ザ・リッツ・カールトン日光」の開業である。開業地は、1894年に、日光を訪れる外国人向けのリゾートホテルとして、「レーキサイドホテル」が開業して以来、約120年の間、日本で最も歴史のあるホテルの一つとして営業されてきた中禅寺湖畔の地である。ここに、「ザ・リッツ・カールトン日光」を2020年5月22日に開業する。長い歴史を有する由緒ある地において、広く国内外からゲストを誘致し、国際観光地日光にふさわしい新たな歴史を築いていきたい。

日光カンツリー倶楽部で自然・歴史・伝統に触れた後に、文化遺産や歴史ある地での新たな魅力に身を寄せていただくことで、名門コースでの楽しい思い出も、より一層深まるのではないだろうか。

(令和2年3月16日)

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